新明解国語辞典との出会い



私が新明解国語辞典のおもしろさを知ったのは高校1年の時でした。私の通っていた高校では図書部長の某教師が不定期にお勧めの本を紹介する学内誌のようなものが発行されており、そこに新明解国語辞典が紹介されていたのです。そのとき紹介されていたのが

れんあい【恋愛】
特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態。(第四版)

・・・変です。妙に具体的です。もはや語義を超えて物語です。
つづいて、どうぶつ【動物】の項目

―園
生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣、魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設。(第四版)

なにやら激しい怒りが感じられます。
さらに、

はくとう【白桃】
実の色が白い桃。果汁が多く、おいしい。

うん。

かも【鴨】
ニワトリくらいの大きさの水鳥。首が長くて足は短い。冬北から来て、春に帰る。種類が多く、肉はうまい。

うんうん。

いしなぎ
スズキに似て大きい深海魚。幼魚はからだに茶色と水色の縦じまが有る。夏季が最もうまい。

へぇ。

あこうだい【あこう鯛】
タイに似た深海魚。顔はいかついが、うまい。

もはや余計なお世話です。

この辞書の律儀なおもしろさが伝わるのは

ごきぶり
台所を初め、住宅のあらゆる部分にすむ、油色の平たい害虫。さわると臭い。

さわったんですね。しかもにおいまで嗅いでます。
最後はいっき【一気】の用例

【―に】
従来の辞書ではどうしてもピッタリの訳語を見つけられなかった難解な語も、この辞書で―解決

うーん、さすが新明解。

こうして新明解国語辞典のおもしろさにハマった私は、気が向くと辞書をめくり、おもしろい言葉はないかと探すようになったのでした。




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